2018 PRIX CULINAIRE <LE TAITTINGER> 52

第52回<ル・テタンジェ>
国際料理賞コンクール ・ジャポン
優勝者ルセット

52ème PRIX CULINAIRE INTERNATIONAL LE≪TAITTINGER≫

優勝者  関谷 健一朗(L’Atelier Joel Robuchon, Tokyo-Japon ) 

テーマ

Hommage à Paul Bocuse
Volaille de Bresse farcie d’une farce ménagère libre servie entière
Servie avec une sauce poulette
Garniture :
Ravioles aux champignons et foie de volaille forme libre servie à part dans un consommé

自由選択のファルス・メナジェールをファルシしたブレス産の鶏 
ソーシエールに入れたソース・プーレットとともにアンティエで供する
ガルニチュール:
シャンピニョンとフォワ・ド・ヴォライユのラビオリ 形は、自由
コンソメを張り供する


料理の盛付け:自由、長方形のプラター(約40x60cm)に盛り付けること
*使用できる食材のリストは、参加申込書類一式にある
*調理に際し、コンベクション・オーブンは使用できない

【ラビオリのファルス】 

① 八色椎茸とシャンピ二オン・ド・パリを1cmの厚さにスライスし、オリーブオイルでポワレして水分を抜き、香ばしさと味を凝縮させアセゾネし、ロボクープで細かく刻む。
② バターで甘みが出るまで、エシャロットのシズレをスゥエする。
③ 上記の①・②を合わせ、味を調えてデュクセル・ドゥ・シャンピ二オンとする。
④ フォワ・ド・ヴォライユは、血管や筋を取り除き、塩、グラニュー糖、潰したニンニクを加えてポルト酒でゆっくりボッシェして火を入れ、そのままキュイソンの中で冷ます。
⑤ 冷めたら、目の細かいタミでパッセして、デュクセル、生クリーム、生姜のアッシェと混ぜ合わせアセゾネし、ラビオリのファルスとする。

【ラビオリ生地】

① 計量した粉と塩をボールに混ぜ、同じく計量した水と卵液を加え少しずつ生地をまとめる。
② マーブル台に移し表面が滑らかになるまで力を入れ捏ね丸め、つるっと滑らかで、コシのある生地を作り、ラップで包んで冷蔵庫で休ませる。
③ 休ませた後、パスタマシーンで薄く伸ばして半分に切り2枚の生地とする。
④ 1枚のラビオリ生地に、ちぎったハーブを散らし、もう1枚のラビオリ生地を重ね、再度パスタマシーンで伸ばし一体化させ、ハーブの葉がプリントされたようなハーブ風味の爽やかなラビオリ生地を作る。
⑤ ラビオリ生地にドリュールを塗りファルスを詰め、抜型を使って整形し冷蔵庫で保管する。
⑥ 提供直前に、粗塩を加え沸騰した湯でラビオリを茹で盛り付け、熱々のコンソメを注ぎ供する。

【メイン料理】

① 鶏の表面に毛が残っていたら取り除き、手羽先の先端とモミジを落とし、脚をバーナーで炙り皮を剥く。
② 首つるを落とし内臓を取り除き、余分な物や血を綺麗に拭き取り、フルシェットを外す。
③ 胸肉の皮と身の間に指を滑り込ませ丁寧に皮をめくっていく。胸肉が露出したら表面の肉を少し削ぎ落してファルス・メナジェールように取り置く。
④ 下記参照で作ったファルス・メナジェールを胸肉全体ナッペし、ポール・ボキューズ氏の代表作でもあるジャガイモを鱗に見立て貼り付けたルージェのポワレのように、肉厚な八色椎茸のスライスをファルスに均等に貼り付け、皮を元に戻してフィスレする。
⑤ 半分に切ったレモンを皮の表面に擦り付け、ヴォライユが白く綺麗に仕上がるようにする。
⑥ 鶏ガラとミルポワで香り高く煮出したフォン・ド・ヴォライユとフィスレし、アセゾネしたヴォライユをココットに入れ、蓋をし沸騰させないように注意しながら時々キュイソンをアロゼし、しっとり、ゆっくりブレゼする。
⑦ 火が入ったら、残りのキュイソンをソース用に煮詰め、ヴォライユはココットの中で保温し、休ませる。
⑧ 最後にフィセルを外し、ヴォライユのキュイソン、バター、レモン汁でグラッセを作り、ヴォライユの表面全体にナッペし、黒胡椒、フルール・ド・セル、レモンゼスト、ハーブのシズレをあしらい、温かい状態で盛り付ける。

【ファルス・メナジュール】

① ヴォライユの表面を削ぎ落した胸肉をアセゾネし、冷やしておいたロボクープでミンチにし、卵白を加え滑らかになるまでまわし、最後に卵黄とバターを加える。
② 氷を当てたボールに生クリームを少しずつ加え鶏のムースを作る。
③ 人参、根セロリ、ポワローのジュリエンヌを別々の鍋でバターを使ってスゥエし、アセゾネして冷ます。
④ エピナールの葉を、ニンニクをピケしたフルシェットで香りをつけながらバターでソテーしアッシュする。
⑤ パン・ド・ミを生クリームに浸した後、軽く絞り取り置く。
⑥ 鶏のムースにラビオリのファルスと同様に作ったデュクセル・ド・シャンピ二オン、上記の③・④・⑤を混ぜ、ファルス・メナジュールとする。

【フォン・ド・ヴォライユ】

① 鶏ガラを短時間で味が出やすいように細かく切り、水から沸騰させ血や不純物を凝固させ水でしっかり洗う。
② 鍋に水、鶏ガラ、香味野菜、キノコ、ポワトリン・フュメ、ハーブ、粗塩を入れゆっくりと煮出し香り高いフォンを抽出する。
③ 目の細かいシノワで漉し、ヴォライユのブレゼ用に取り置く。

【コンソメ・ド・ヴォライユ】

① キャロット、ポワロー、セロリ、シャンピ二オンをアッシェして卵白と混ぜ合わせたものをボールに入れたミンチに加え良く練る。
② 冷たいフォン・ド・ヴォライユとミンチを混ぜ馴染ませてから鍋に入れ沸騰直前までヘラでかき混ぜながら温度を上げ、不純物を凝固させながら澄ませていく。
③ 弱火をキープし、浮いているミンチ肉を壊さないように、ゆっくりと時間をかけて煮出し、味わい深いコンソメを引く。
④ 火を止めてからエストラゴンを加えラップして、しばらく保温しながら香りを移し、キッチンペーパーで静かに漉し、香り高く味わいの琥珀色のコンソメとする。

【ソース】

① シャンピ二オン・ド・パリをバターゆっくりスゥエし、レモン汁と少量のヴォライユをブレゼしたキュイソンを加え蒸し煮する。
② 小麦粉とバターでルーを作り、同じくヴォライユをブレゼしたキュイソンを煮詰めたものを加えヴルーテにし、シノワで漉して、より滑らかにする。
③ 上記①・②を合わせ味を調え、生クリームを足し味に深みを加え酸味が足りないようであればレモン汁と加える。
④ 仕上げに冷たいバターを少しずつ加えモンテし、パセリのシズレ、卵黄、ナツメグを加えて温かい状態でソースを供する。

※このルセットは日本大会のために作成したものです。本選では別のテーマが出題されています。
※所属先は当時のものです。