Interview

56e COURS DE TECHNOLOGIE DE
CUISINE FRANÇAISE MODERNE PAR Renaud Augier

全体を通して講習会を行ってみてどうでしたか?

4日間楽しくデモンストレーションを行うことができました。コロナ禍で受講生が少ないのが残念でしたが、このような状況なのでしょうがないですね。質問はありますか?と問いかけても、その場ではあまり反応がなかったのですが、あとから個人的に聞いてくる人たちがたくさんいたので、日本人らしいなと思いました。

「1日6品」は量は多くなかったですか?

急ぎ足でデモンストレーションをしていきましたが、量としては問題なかったです。

1番大変だったことは何でしょうか?

作り方を説明しながら作るということが、とてもエネルギーが必要でした。

ほぼ初めて一緒に仕事をする方たちばかりでしたが、調理スタッフとの連携はどうでしたか?

講習会に慣れているようで、とてもスムーズに行うことができました。皆様優秀で素晴らしかったです。特に70代後半になっても料理の仕事をしている元メルパルクホテル総料理長の清水シェフは元気ですごいと思いました。私はおそらくそんな年齢まで働けないと思います(笑)

普段メニューはどのように創造されてますか?

紙に、肉類・魚類・野菜類・果物類・・とカテゴリーごとに食材を書いて、そこからアントレからデザートまでコースとしてメニューを考えていきます。例えば、アントレで柑橘類を使用したら、デザートで柑橘類は使用しませんし、メインの肉料理が赤い場合、その前の魚料理に赤を使わないなど、色味も含めて、パズルのように組み合わせていきます。その後試作を重ねて、初めてお店に出す料理になります。

今回、コロナ禍ということで講習会に来たくても来られない人たちがたくさんいらっしゃいました。
また機会があれば講師を引き受けてくださいますか?

喜んでやらせていただきます。でも、もし講習をやるとしたら今度は冬ではなく違う季節がいいですね。素材の旬は違うので、夏なら夏のメニューをお出しすることができます。

講習会を終えて

今まで55年、毎年絶えることなくフランスからフランス人シェフを招聘して開催してきた料理講習会。新型コロナウィルス感染拡大の影響で海外との行き来が困難になってしまった今回は、日本在住のフランス人シェフ;トゥールダルジャン東京総料理長のルノー・オージエ氏に講師を依頼いたしました。

テタンジェ料理コンクールの審査員やアンバサダーも務められ、2019年にはMOFも受章し、今乗りに乗っている若手シェフです。人柄もとても明るく、初対面のアシスタントの方たちともすぐに打ち解けました。

講習会の申し込みを開始した早い段階からお問い合わせが多数あり、受講生でにぎわう講習会になるだろうと想定していましたが、感染者数が増えて緊急事態宣言も延長されたりと、例年よりも受講生は少なめでした。しかし、皆様オージエシェフの技術や味を学ぼうとする真剣な眼差しで、コロナ禍の中でも成功のうちに終了いたしました。

受講生の皆様からも「感染対策がしっかりしていて安心して受講できた」や「M.O.Fの仕事を間近に見られて勉強になった」というご感想をいただきました。「何十年も悩んでいたソースの作り方のコツを学ぶことができて本当によかった」と、とあるベテランのシェフからもご感想を。 

「基礎も応用も学べる講習会だったと思う」と通訳のフーコーさんのご意見の通り、リエーブル・ア・ラ・ロワイヤルのような今の時期でしか扱えないジビエを使った伝統料理や、カルドンをメインにした野菜料理、日本の食材を知ってるオージエシェフだからこその料理などなど、凝縮された4日間でした。

料理人歴数年の方から何十年という方まで学べるこの講習会。ぜひ来年はフランスからシェフをお呼びしたいと思います。

フランス文化を識る会

講習会料理のご紹介

美しい料理と美味しい素材

Les plats et Les matière